お金を借りると、どうして金利が掛かるの?@キャッシング千夜一夜
[PR]当サイトには広告が含まれます
キャッシングやカードローンを利用するとき、「利子・利息」に疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
「友達からお金を借りても利子なんて掛からないのに、どうして業者に借りると利子が掛かるんだ?」…なんて風に、です。
そこで今回は、ちょっとした「お金の基本」を、おとぎ話で学んでみましょう。なぜ利子や利息が必要になるのか、というお話です。
どうして金利が発生するの?まずは「昔ばなし」から
むかしむかし、遠い砂漠の国に、商人たちの集まる、大きな町がありました。
世界中のいろいろなところから、珍しいものや、貴重なものが集まってきます。それを商人たちは、「キン」と交換して、商売をしていました。
そんな街で、ある日、たいへんなお宝が売りに出されました。大きな大きな宝石です。キラキラと見事に輝く宝石を見て、商人たちは思いました。
「これを買って王様に差し上げれば、たくさんのご褒美をもらえるぞ!」
…ところが、その宝石の持ち主も、簡単に売ろうとはしません。
「キン100で買おう!」一人の商人が名乗り出ます
「ダメだダメだ、そんな値段じゃあ売れないよ!」宝石の持ち主は答えます
「それなら、私はキン200を出そう!」別の商人が手を挙げました。
「ダメだダメだ、そんな値段じゃあ売れないよ!」また持ち主が答えます。
商人たちは、困ってしまいました。
「いったい、いくら出せば、その大きな宝石を売ってくれるんだ?」
「キン1000だね!それより安く手放すなんて、できないよ!」
持ち主の答えを聞いて、商人たちは驚くやら、がっかりするやら…。
それもそのはず、キン1000はものすごい大金です。街の商人たちも、さすがにそんな持ち合わせはありません。
このやりとりを見ていた、一人の若い商人がいました。
「僕もあの宝石が欲しいなぁ。でも、僕はキン300しか持っていないから、あと700足りないや…。」
そこでふと、思いついたのが、町はずれに住む、お金持ちのお爺さんのことです。おじいさんはキンをたくさん持っていますが、もう年老いていたので、商売はしていませんでした。
「あのお爺さんは、キン700ぐらい持っているんだろうな。でも、もう商売をしていないのだし、僕に使わせてもらえないだろうか。」
そう思いついた若い商人は、さっそく、お爺さんを訪ねて、相談してみました。
「町の市場に、大きな宝石が売られているんです。これを買って王様にさしあげれば、たくさんご褒美をもらえるでしょう。でも、そのためにはキンがあと700足りなくて…。お爺さんの持っているキンを、使わせてもらえませんか?」
お金持ちのお爺さんは、少し考えて、こう答えました。
「いくらなんでも、大切なキンをあげることはできないよ。でも、持っていても私は使わないから、君に“貸して”あげよう。あとできちんと返してくれれば、それでいいよ。」
そう言って、家の奥から取り出したキン700を、若い商人に渡しました。
若い商人は大喜びです。「これであの宝石が買えるぞ!ありがとう!」
こうしてキン1000を手に入れた若い商人は、さっそく市場へ出かけます。
宝石の持ち主も、本当にキン1000を持ってこられたら、売らないわけにはいきません。若い商人は、見事に大きな宝石を買い付けると、それを王様に献上して、たくさんのご褒美をもらいました。
そのころ、お金持ちのお爺さんは、ちょっと困ってしまっていました。とてもステキな壺を見つけたのですが、若い商人にキン700を貸してしまったので、お金が足りなくて買えなかったのです。
「これは見事な壺だなぁ。今買わないと、ほかの誰かに買われてしまうだろうな。でも、あの若い商人に貸してしまってキンもないし、諦めるしかないか。」
そう考えて、買い物をせずに、町はずれにある大きな家に帰っていきました。
一方、見事に宝石を買い付けた若い商人は、大成功です。王様からもらったご褒美を、また市場で交換すると、なんとキン2000もの大金になったんです。
「お爺さんのおかげで、大商人になれたぞ!さっそく、借りたキンを返しにいこう。」
若い商人は、お爺さんの家に行き、キン900を差し出しました。それを見て、お爺さんもビックリします。
「私が貸したのは、キン700だよ。200も多いじゃないか!」
「いえいえ、貸してくれたお金のおかげで、僕は大儲けできたんです。これはそのお礼ですよ、受け取ってください。」
そう言われれば、お爺さんも悪い気はしません。それに、若い商人にキンを貸したために、自分はステキな壺を買えませんでした。余分に受け取るのは、悪いことではなさそうです。
「そういうことなら」と、貸したキンよりも200多い、キン900を受け取りました。
こうして、若い商人は町一番のお金持ちになり、お金持ちのお爺さんも、さらにキンを増やすことができました。
おしまい、おしまい。
金利の必要性…お金は貸すほうが不利になる?
…さて、この昔ばなしでは、「金利」が登場しています。何のことかお分かりでしょうか?
最後に若い商人が、お爺さんに余分に返した「キン200」です。
このキン200には、二つの意味がありました。一つは、「若い商人が、借りたキンで大儲けできたので、そのお礼」。もう一つは、「お爺さんは、キンを貸していたせいでステキな壺を買えなかったので、その補てん」です。
お金とは、「持っていれば良い」ものではありません。「必要な時に、必要なぶんを使えること」が大切です。
若い商人は、お金を借りることで、「宝石を買う(投資をする)のに“必要なぶん”」をそろえて、大成功しています。
お爺さんは、お金を貸してしまったため、「ステキな壺を買うのに“必要なぶん”」が手元になく、買い物を諦めています。これをビジネス用語では、「機会損失」と言います。
つまり、お金とは、貸すだけで機会損失が増えるもの=ただ貸すだけでは、損をしてしまうものなんです。そこで、その損(機会損失)を補う意味で発生したのが、「金利」なんですね。
(現代の実際では、これに加えて、融資の焦げ付きへの備え…といった意味もあります)
このお話から、「お金とは、金利がなければ、貸すほうより借りるほうが有利になること」が、ご理解いただけたでしょうか。その有利・不利を公平にするために、金利が認められているんですね。
もちろん、金利を高く設定しすぎると、今度は貸すほうが有利になってしまいます。なので、法律で上限(法定金利)が定められています。
いかがでしょうか?
お金の貸し借りの有利・不利を考えれば、金利が発生するのも、納得頂けたと思います。
お金を借りる時は、金利のこともしっかり考えて、無理のない返済ができるよう、計画的に利用してください