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「借金してでも子供を産むべき!」60代から30代へのダメ出し、どう思いますか?

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先日、60代の方々とお話をしたとき、ちょっとムっとすることを言われてしまいました。

解答者
『今の若い子たちは、お金がないって言うけどね。
私らだって、若い頃はお金があったわけじゃない。
でも、借金して家も車も買って、結婚して子供も産んで、育ててきたんだよ。』
解答者
『今の子たちは、若いのに考え方は年寄りみたい。
安定とか老後とか、将来の不安とか、そんなことばっかり言ってるじゃない。
まったく、若いのにみっともない。』
解答者
『そうやって若い人たちが、年寄りみたいになっちゃってるから、経済だってまわんないんだよ。
私らの若い頃みたいに、どんどん借金して、子供だって作ってもらわないと。
そうしないから、少子化も進むし、景気が悪くなって、私らの年金だって減ってくんじゃないか!』
解答者
『お金がないなら、借金してでも子供を産みなさい!』

…ざっくりまとめると、こんな感じのことを言われました。
どう思いますか?
私は正直に言って、ムっとしました。

 

今と昔じゃ、時代が違う!

60代の方々が20代、30代だったころは、日本は高度経済成長期でした。
お給料も上がる。年功序列で昇進もする。

誰もが正社員になるのが当たり前で、公務員になったら「負け組」と言われる時代。
一度就職すれば終身雇用で、定年まで勤めてお給料をちゃんともらえる。
退職金だって何千万円ももらえる。

それが「当たり前」の時代だったんですよね。
私だってそんな時代に生きていたら、将来のことなんか何一つ心配せずに、借金もできたと思います。


でも、今は違います。
終身雇用?年功序列?
そんな社会主義(会社主義)みたいなシステムは、今の日本では“当たり前”ではありません。
非正規雇用で働く人も増えています。
将来や老後どころか、明日の食費すら悩みの種…なんて人もいます。

こんな現代で、「30年前と同じように、借金をしてでも消費しろ、子供を作れ」と言われても、できませんよ。

 

冷静に考えれば、頷ける部分もある?

ただ、冷静に考えれば、なんとなく頷ける部分もあるかなと思います。
「お金がないから、子供を作れない」と言っても、人によって状況は様々ですよね。


・男女二人とも生活費がギリギリで、実家もお金がなくて、出産・育児費用の援助も頼めない。
・出産費用は何とかなるけれど、育児のことを考えると、収入が不安定すぎてムリがある。

こんな状況なら、「借金してでも子供を産む」なんて、ムリがあると思います。
ですが…。

・収入も安定していて、贅沢はできないけれど、生活にも特に困っていない
・手取り年収は少ないけれど、保険にもしっかり入っている
・いざという時は、資金援助をお願いできる実家がある


こういう恵まれた状況にあって、それでも「将来が不安だから」とか「借金はイヤだから」とかいって、消費しない、子供も作らない…。
そうした人たちには、先ほどの“60代の主張”も、的を外していないように思えます。

 

メディアの報道~ソシャゲ課金やアイドルCDに、借金してお金をつぎ込む若者像

これは余談ですが…。

スマホのソシャゲのガチャに、借金して何十万円も突っ込む人もいます。
アイドルのCDを何十枚も、借金をして買う人もいます。
何万円もするアニメのDVDボックスを、買い集める人も。

若者の中の「ごく一部」かもしれません。
ですが、それがメディアに取り上げられて、「今の若者はこうですよ」と報道される。
上の世代から見れば、「それだけお金を使うなら、どうして子供を作らないんだ」と。

『なんの財産にもならないスマホガチャやアイドルの“CDつき握手券”に、一瞬で何十万円も使ってしまうなんて、バカバカしい。』
『そんなモノにお金を使うなら、なんで子供を作らないんだ。』


こんな風に考えてしまう方も、いるのではないかと思います。

 

お金を借りることへの、認識の違い

60代の方の視点に立ってみれば、「今の若者は、お金を借りることを恐れすぎている」ともいえそうです。

一方、私と同世代(30代前半)の仲間を見ると、「借金は1円でも悪」「絶対にしてはいけない」という考えの方も多いように思います。
こうした借金への認識の違いが、世代間の認識のズレになっているように思います。

終身雇用も年功序列も崩壊した今、「借金してでも子供を産むべき」という意見には、100%の賛成はできません。


その一方で、借入を“絶対悪”だととらえて、お金のやりくりの選択肢を狭めてしまい、そのせいで「子供を産めない」というのも、“もったいない”と思います。

“借金=悪いもの”というだけで、ロクに考えも調べもせず拒絶してしまうのは、ただの思考停止です。
それでは、利用できるものも利用できません。


・国からの出産一時金42万円をもらって、それでもお金が不足している場合、出産費用の一部を無理のない範囲で借りる。

・子育て中の万が一の事態に備えて、カードローンのカードだけ作って、融資枠を持っておく。

「借金=悪い、絶対ダメ」という骨髄反射を捨てれば、こうした柔軟なお金のやりくりも、検討できるはず。


『借金してでも子供を産め』という、60代の方に言われた言葉。
最初はムっとしましたが、冷静に考えてみれば、学ぶべきところもあると思います。

 

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